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高田 昌二; Ngarayana, I. W.*; 中津留 幸裕*; 寺田 敦彦; 村上 健太*; 澤 和彦*
Proceedings of 27th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-27) (Internet), 13 Pages, 2019/05
高温工学試験研究炉(HTTR)を使った炉心冷却喪失試験では、財産保護上の観点から、炉容器冷却設備(VCS)において自然対流により加熱される構造物の温度分布の評価精度向上を課題としている。伝熱流動数値解析コードFLUENTをHTTRのVCSに適用するために、予測精度を維持しつつ計算資源を節約できる合理的な2次元モデルの構築を始めた。本評価モデルの検証のため、HTTR用VCSの1/6スケールモデルによる構造物の温度に関する試験結果を使用し、解析による計算結果と比較した。本試験データは、圧力容器の温度を200C前後に設定することで、全除熱量における自然対流伝熱の割合を20%前後と有意なレベルの伝熱現象として測定したものである。自然対流による上昇流の影響で高温となる圧力容器上部の伝熱流動特性の評価精度向上のためには、実形状の模擬および自然対流に適した乱流モデルの選定が重要となる。乱流モデルとして、剥離,再付着及び遷移流れを考慮できるk--SSTモデルを選定し、従来のk-モデルでは再現されなかった圧力容器の温度分布の試験結果とよく一致していることを確認した。このことから、k--SSTモデルは、圧力容器上部の温度分布を剥離、再付着および遷移流れを再現できたと考えられ、本モデルはVCSの温度評価の精度向上に有効であることを明らかにした。
佐藤 博; 麻生 智一; 粉川 広行; 日野 竜太郎
日本機械学会関東支部茨城講演会(2003)講演論文集(No.030-3), p.47 - 48, 2003/00
大強度陽子加速器計画(J-PARC)ではMW級核破砕中性子源用に液体水素を用いた冷減速材を採用している。冷減速材は中性子場による高い核発熱条件下にあるため効率的な冷却が必要である。そこで、減速材容器内に衝突噴流を用いることで効率的な冷却を行うことを基本設計方針とした。これまでの研究で高Re型k-2方程式モデルによる設計解析が妥当であることが示されてきた。しかしながら、高Re型k-2方程式モデルは壁関数を壁面条件とするため、設計解析の高度化に対応できないことが予想される。そこで、減速材容器内を模擬した可視化実験を解析対象に、線形及び非線形の低Re型k-2方程式モデルを用いて数値解析を行った。その結果、両乱流モデルとも全体的な流れ場の状況は実験をよく再現できることを確認した。また、乱流エネルギー分布は両乱流モデルの結果に大きな違いがみられた。
高瀬 和之; 北村 竜明*; 久米 悦雄; 一宮 浩一*; 駒田 一郎*
日本機械学会関東支部山梨講演会(2003)講演論文集,No.030-4, p.77 - 78, 2003/00
加速器駆動核変換システムのターゲット窓形状の最適化のための研究を山梨大学と協力して行っている。本論文は原研が担当した数値解析による予備検討結果をまとめたものである。ターゲット窓は高エネルギー陽子ビームによって高熱負荷を受けるため、衝突噴流による除熱性能の向上が考えられている。ターゲット内は乱流であり、したがって数値解析には適切な乱流モデルが必要である。従来の研究から、衝突噴流場では壁面近傍の乱流成分による主流への影響が無視できないことを著者らは指摘した。本研究では、壁面近傍の乱流成分を高い精度で予測できると期待される低レイノルズ数乱流モデルを使って、現設計のターゲット形状を模擬した体系で2次元乱流解析を行い、乱れの等方性と非等方性による解析結果への影響を定量的に調べた。非等方性乱流モデルで予測した噴流衝突時の流速や乱流エネルギーの分布は実験結果の傾向をおおむね模擬できることを示した。
高瀬 和之
Proceedings of the 1st International Symposium on Advanced Fluid Information (AFI-2001), p.376 - 381, 2001/10
鉛ビスマス混合物を冷却材とする加速器駆動核変換システム(ADS)のターゲット窓形状の最適化のため数値解析による予備的検討を開始した。ターゲット窓部分は高エネルギー陽子ビームによって高熱負荷を受けるため衝突噴流による除熱性能の向上が考えられている。ターゲット内は乱流であり、したがって、数値解析には適切な乱流モデルが必要である。強い乱れが発生する衝突噴流場では乱流成分の等方性は大きく崩れるため、非等方性乱流モデルが必要であることを筆者は指摘した。本報ではADSターゲット体系下で(1)標準型,(2)乱流消散率改良型及び(3)壁乱流型の3種類の2方程式k-乱流モデルを用いて解析結果に及ぼす乱流モデルの影響を調べた。(1)と(2)は等方性乱流モデル,(3)は非等方性乱流モデルである。(1)と(2)の場合に比べて(3)の場合にはターゲット窓近傍での渦の発生が多く、ホットスポット位置等も異なる結果が得られた。本結果をもとに乱流モデル改良や実験的検証を検討する考えである。
麻生 智一; 寺田 敦彦*; 神永 雅紀; 日野 竜太郎
可視化情報学会誌, 21(Suppl.2), p.119 - 122, 2001/09
原研とKEKが共同で進めている大強度陽子加速器計画において中枢となる中性子散乱実験施設では、中性子源である核破砕ターゲットシステムに設置する冷減速材は中性子性能を左右する極めて重要な機器である。冷減速材の工学設計では、液体水素を用いた減速材システムの重要課題である温度上昇の抑制を実現するために、容器内の温度分布を精度良く予測することが不可欠である。そこで、減速材の扁平構造モデル及び円筒構造モデルを用いて、入口管からの衝突噴流に注目した可視化実験及び熱伝達率測定を実施した。併せて、各種の乱流モデルを用いた解析を行い、円筒構造モデルについては、3次の非線形モデルによる解析が乱流エネルギー分布及び熱伝達率ともにある程度再現することを確認した。
Islam, M. S.*; 寺田 敦彦*; 木下 秀孝; 日野 竜太郎; 門出 政則*
JAERI-Tech 2001-044, 49 Pages, 2001/07
十分に発達した乱流域での水の熱伝達と圧力損失特性について高さ1.2mmの狭隘矩形流路内で2次元的に解析を行った。流路形状や流動条件は核破砕ターゲットシステムにおける陽子ビーム窓や固体ターゲット模擬した。解析は高レイノルズ数モデルの標準モデルとRNGモデルを用い、壁関数を利用してレイノルズ数(Re)が7,000~22,000の範囲で行った。熱伝達特性に関しては標準モデルで得られたヌセルト数がDittus-Boelterの式とよく一致した。しかし、摩擦係数に関してはリブのついた管における値を再現しなかった。また、二つの乱流モデルで計算される摩擦係数に大きな違いはなく、ブラジウスの式の値とよく一致した。
高瀬 和之
Fusion Engineering and Design, 54(3-4), p.605 - 615, 2001/04
被引用回数:12 パーセンタイル:64.65(Nuclear Science & Technology)核融合実験炉で真空境界破断事象(LOVA)が起きた場合の空気侵入挙動、放射化ダストの飛散挙動及び均圧後に発生する置換流挙動を高精度で予測するための熱流動解析コードを開発し、コンパクトITERの寸法諸元を模擬した体系下でLOVA解析を実施した。本解析コードは圧縮性流体の連続式、運動量式、エネルギー式と気体の状態方程式、ダスト粒子の運動方程式、置換質量計算式等から構成され、3次元解析が可能である。特にLOVA発生後のITER内での流れの非定常さや層流から乱流への遷移挙動を模擬するための乱流モデルを提案し、乱流自然対流の解析を可能とした。ITERではLOVA発生後に真空容器内に停滞するダストの100%が容器外部に流出すると想定しているが、本解析結果は容器外部への流出ダスト量は十分な時間経過後でも10%未満であることを定量的に示した。
Kritmaitree, P.*; 秋山 光庸*; 日野 竜太郎; 神永 雅紀; 寺田 敦彦*
Journal of Nuclear Science and Technology, 37(11), p.996 - 998, 2000/11
冷減速材システムの構築にあたっては、気体、気液二相流、液体と変化する水素を適切に流動させることが要件である。とくに、運転容易性を確保するには、水素の相状態にかかわらず流量制御の可能な体積型ポンプの適用が不可欠である。そこで、コンプレッサーに用いられているスクロール方式に着目し、液体ポンプとしての適用可能性を解析評価した。第一段階として、物性値の明らかな水流動条件下でスクロール形状を液体用にモデル化し、低レイノルズ数乱流モデルを適用して解析を行い、回転角度に対して滑らかな吸込み容積の変化を示すこと、ポンプ内部には入口圧力よりも100Pa程度低下する負圧領域を生じるもののキャビテーション発生までには至らないことなどを明らかにし、液体ポンプとして適用可能なことがわかった。
高瀬 和之
Nuclear Technology, 118(2), p.175 - 185, 1997/05
被引用回数:5 パーセンタイル:42.79(Nuclear Science & Technology)スペーサリブ付き環状燃料チャンネルの乱流熱伝達特性を、実験的及び数値解析的に調べた。実験は、最高温度1000C、圧力4MPaのヘリウムガス条件下で実施され、熱伝達率、摩擦係数、圧力損失、流路内外面温度等の各分布が定量評価された。一方、乱流計算には従来から実績のあるk-2方程式モデルを使用した。著者はすでに層流域並びにレイノルズ数が5000以上の乱流域に対して、熱伝達率と摩擦係数の各実験結果と15%以内の誤差で一致する解析を得ている。今回は特に、k-モデル定数の1つであるCu値並びに乱流プラントル数を見直すことにより、数値的に十分な精度で予測できるレイノルズ数範囲を3000にまで低下させることに成功した。本研究により、スペーサリブ付き環状流路の伝熱性能を数値解析的に十分評価できる見通しが得られた。
高瀬 和之
Nucl. Eng. Des., 165, p.225 - 237, 1996/00
被引用回数:9 パーセンタイル:62.03(Nuclear Science & Technology)高温ガス炉用標準燃料棒よりも乱流熱伝達率を向上させるために、矩形突起付き燃料棒の開発を行った。この矩形突起付き燃料棒の伝熱性能を評価するために、2次元矩形突起を有する環状燃料チャンネル内の乱流熱伝達率を、k-乱流モデルと2次元軸対称座標軸系を使って十分に発達した非圧縮性流体に対して数値的に解析した。数値解析は、3000から20000のレイノルズ数範囲に対して、矩形突起ピッチと高さの比が10、20、40の3つの場合について行った。熱伝達率の予測値は、矩形突起付き燃料棒による実験データから求めた熱伝達相関式に対して、矩形突起のピッチと高さの比が10、20、40の場合にそれぞれ10%、20%及び25%以内の誤差で一致した。本研究により、矩形突起による伝熱促進効果は本数値シミュレーションによって十分予測できるとともに、そのメカニズムの一部は乱流エネルギー分布の流れ方向変化から良く説明できることが明らかになった。
藤井 貞夫*; 秋野 詔夫; 菱田 誠; 河村 洋*; 佐野川 好母
JSME Int. J., Ser. 2, 34(3), p.348 - 354, 1991/00
内管を加熱した環状流路内高熱流束加熱ガス流の伝熱実験を行った。実験では、特に層流と乱流との遷移域に焦点をあてている。本実験条件の範囲では、円管内加熱ガス流において確実に発生する層流化現象の発生は、環状流路においては観察されなかった。しかも、熱流束がある値以上では、下流域の熱伝達率は熱流束には依存しない関係式Nu=0.071RePrに従うようになる。以上の実験事実を基に、3つの乱流モデルk-kL-uv、k--uv及びk-を取り上げて数値解析を行った結果、k-kL-uvモデルが他の2つのモデルに比べて、実験値とより良好な一致を示すことがわかった。
小川 益郎
JAERI 1318, 44 Pages, 1989/07
高温ガス炉の熱水力設計では、過去に十分な研究の行われていない、(1)遷移域の流れ、(2)物性値の変化する流れ、(3)熱伝達の劣化する流れ、における伝熱流動特性を把握する必要がある。そこで、円管内ガス流れを対象として、遷移域における流路入口形状と遷移レイノルズ数の関係及び遷移域の摩擦係数と熱伝達率について調べた。また、層流と乱流における摩擦係数に対して、従来統一性のなかった物性値変化の影響について整理式を与えた。さらに、高熱負荷を受けた乱流の熱伝達劣化については、その原因が層流化であることを実験的に立証し、層流化過程での伝熱流動特性を明らかにした。合わせて、k-kL2方程式乱流モデルによる解析が、層流化する流れをも含めた物性値が変化する流れの伝熱流動に関する本実験結果を良く再現することを示した。
高瀬 和之
原子炉における熱流動数値解析の現状,II, p.167 - 180, 1987/00
汎用3次元熱流動解析コードSTREAMは、HENDELで得られた実験データを解析するために導入されたコードである。STREAMは、連続の式、運動量方程式及びエネルギー方程式を連立させて、非圧縮性単相流の伝熱電流動現象を解析することができる。また、k-型2方程式乱流モデルを用いた乱流解析や物質拡散を伴う流れの解析が可能である。本報は、STREAMで用いている数値解法の特徴、原子力コードとしての妥当性及び現在までに行われた主な解析実績について報告するものである。
小川 益郎; 河村 洋
日本原子力学会誌, 28(10), p.957 - 965, 1986/00
被引用回数:4 パーセンタイル:48.02(Nuclear Science & Technology)本研究では、垂直円管内ガス流について、加熱された層流と乱流、及び強加熱により乱流から層流に遷移する層流化遷移流れの摩擦係数に関する実験及び解析を行った。解析では、拡張されたk-kL型二方程式乱流モデルを用いて、物性値変化を考慮した数値計算を行った。実験では、ヘリウムガスを用いて、入口レイノルズ数Reを1340から25000の範囲で、入口無次元平均熱流束パラメータqを7.6010以下で変化させ、加熱開始点より10.2直径から145直径までの11点の摩擦計数を測定した。層流と乱流について、摩擦係数に及ぼす加熱による物性値変化の影響を検討し、さらに、層流化遷移流れについて、流れの間欠性や乱流変動の有無に関連付けて、摩擦計数の流れ方向の変化を調べた。解析結果は、層流化遷移流れの摩擦計数も含めて、実験結果と良く一致した。